- 2009年11月 7日 14:51
- private
明日の
岡山ドームで行われるイベントに出演する為
帰郷中です。
実は
さっき品川駅まで行くのに乗ったタクシーが
危うく事故るところだったんです..
交差点を直進していたら
(よく見てなかったけど、
多分、信号が赤に変わる、
ぎりぎり手前だったんだと思う。)
気の早い別のタクシーが
左から勢い良く飛び出して来ました。
僕は思わず叫びました。
「危ないっ!!」
僕の乗っていたタクシーの運転手は
瞬時にハンドルを右に大きく切ると
相手のタクシーをヒラリと交わしました。
すると今度は右前方にガードレールが!
僕はまた叫びました。
「うわっ、こっちも危ないっ!!」
運ちゃんはまた
間一髪でサラリと左へ交わしました。
「なんだ、あのやろー!!危ないじゃないか..!!
ほんとスイマセンお客さん...」
おそらく父親くらいの歳であろう
運ちゃんは申し訳なさそうに誤っていました。
彼の反射神経が良かったから無事だったものの、
危なかった..
そういえば
高校生の頃
サッカーの試合に寝坊して大遅刻した時も
タクシーで事故ったんです。
サッカー場に着いた頃には
もう半分試合は終わっているだろうなと考えると
変な汗が出てきたのを覚えています。
キャプテンなのに..
焦った僕は
楽しみにしていた週末のデートを諦める決意をし、
ポケットにある全財産数千数百円を握りしめて
タクシーに飛び乗りました。
「運転手さん、
大事な試合に送れそうなんだ。
急いでっ!!」
尋常でない僕の焦りをくみ取ってくれた若い運ちゃんは
「よし、解った。
どこのサッカー場だい、坊や!?
早く乗りなっ!!」
岡山なのに江戸っ子な気合いの入った運ちゃんは
キキキーッ!!
タイヤを鳴らし、煙をたて、
猛スピードで車を走らせました。
やばい、この人絶対ヤンキーだ..
気付いたころにはもう遅かった..
彼は水を得た魚のように
目の色を変えてスっ飛ばしています。
どこかに捕まっていないと座っていられません。
彼の日常は
酔っぱらいを自宅まで送り届けるだけの
退屈な毎日だったのかもしれません。
僕のこのシチュエーションが
どうやら彼のハートを
ガッチリ掴んでしまったようです..
完全に目がイッてます。
「あわわ、こっちはこっちでヤバいな..」
次の瞬間、
ドンッ!!
とタクシーの前方に衝撃が!
どうやら
彼の強引なハンドルさばきで
案の定、別な車と衝突したようです...
明らかにこちらが悪くても
勢いで押し通すめちゃくちゃな人です。
まず、
相手の運ちゃんが心配になった僕は
心の中で叫びました。
「やばいよ、この人怖いんだよー!!逃げてー!!」
すると、
任せとけ!と言ったものの
事故った事が恥ずかしかったのか、
元ヤンの運ちゃんは
照れくさそうに振り向くと
「良かったな。
これで
遅刻したの俺のせいだって
言えるだろ!」
えーーーーーっ!?
「お代はいい。
(当然です..)
ここはいいから
(僕、被害者なんですけど..)
行けっ!坊主。
まだ間に合う。走れっ!!」
かっこいいんだか悪いんだか..
腑に落ちないけど..
とにかく僕は試合場までダッシュしました。
汗だくでたどり着くと
もう前半をゆうに過ぎて
後半ロスタイム..
監督や美人マネージャー、選手達の冷ややかな
視線が、一斉に僕に向けられました。
「お前なにやっとったんじゃっ!!」
恐るおそる
「そ、それが、タクシーが事故って...」
「何?本当か?大丈夫か..?」
あれ..?怒られないの..?
事故を心配したみんなは僕の体を気遣ってくれて
それなら遅刻したのはしょうがないと言ってくれたんです。
良かった..
型破りな人だったけど、
あの怖い運ちゃんのお陰で無事?やりすごせました。
僕は、心の中でお礼を言いました。
「元ヤンのお兄ちゃん、ありがとう!」
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